ムルタムと罪と罰 (2)

この時さらわれた子供の中にあなた(良子氏)がいました。
名前はふなで舟にかけた名前のようでした。小さな島の領主まではいかない島の統率者の子供でしたが、他の島の子供たちと一緒に夜陰に紛れて一挙に連れ去っています。

その中でふなを含めた見目の良い3歳~10歳の女の子たち5人を自分たちの子供にしています。
この時さらってきた領主が今のあなたのお父さんで、その嫁が今のお姉さんです。
この領主夫婦には子供がいなかったので、薩摩藩主に差し出す前に器量良しな子だけを5人がしめていました。

5人の子供は外には出さずずっと座敷牢のような所に幽閉しています。
そこではちゃんとしつけや教育のようなことはしていますが、一切外には出さず、あまり良い待遇を受けさせてはいませんでした。それでも元々が頑丈な子供たちだったのでしょうか、病気などには罹っていません。

いじめ倒すというかあまり愛情のない育て方をしていますから、通常なら性格が歪んでしまいそうでしたがそれなりに育っていました。

他の子供たちは早めに外に出されていますが、ふなは14、5歳までずっと幽閉されたままでした。

彼女は5人の中でも特に美人だったので、領主が子供の時から弄んでいます。普通は処女のまま養子などに出しますが、戦国時代は余りそういうところには頓着しなかったようでした。ですから他の子たちが他所に出されてしまい、広い座敷牢に一人取り残されてしまうと自分はもう一生ここからは出られないのではないかと不安と絶望に陥っています。

ここで問題が発生します。他所に出した子供から自分たちが島から連れ去られた子供である、誘拐されて来たということが発覚し、島の住人たちやふなの父親である島の統率者が騒ぎ出します。結局この騒ぎは力関係で、金銭で片が付き、ふなの本当の父親の方が折れています。(金銭といいましてもはした金でしたが)。
しかしこの騒ぎがあっても薩摩藩の小領主はあなただけは手放さず、小さくても島の統率者の娘ですから何かの時に利用できると思って温存しています。

そして、14,5歳の時にふなは他の領主のところにやられて、結局最後まで元のお父さんのところには戻れていません。つまりあなたは今生だけではなく、前世でもあなたのお父さんとお姉さんに搾取され翻弄されていたのです。
そもそもこの時のあなた(ふな)の本当のお父さん(島の統率者)もあなたをさらった領主たちも他にも濃い因縁因果を抱えていました。それがその時代だけでは済まないほどのものでしたから今生に持ち越しているのです。

結局戦国時代にまで遡り検証しましたが、ここでも持ち越したカルマがあるためあなたは同じようなカルマを背負ってしまっています。
そこではこの戦国時代のカルマはどこで付けてしまったものなのでしょうか。
それは遥か千五百年以上遡った時代にありました。