スバルの転生の謎 (2)

蠱 毒
1432年の魔女裁判の4年前のことです。(ちなみにワームの歳は魔女裁判の時で36才でしたから、この時は32才という若さですが、それでも風貌は一見「お婆さん」だったのです)この土地はフランスとドイツの国境あたりにあり、長年にわたって領土争いや紛争、縄張り争いというものが続いている因縁が深い土地だったのです。日本の戦国時代もそうでしたが、こうした紛争の背後には陰謀といいますか策略を持って裏で走り回る様々な隠密のような存在が活躍していました。
それが紛争の水面下でやったことに加担したといいますか、片棒を担いだのがこのワームでした。
直接ではないのですが敵対国がこのワームを使って疫病をはやらそうとしています。
食べたものを吐いてしまいお腹が下り、栄養が取れなくなって、内臓で出血し次第に衰弱して死んでしまう病でした。
元々土着にあった疫病でキツネやタヌキといった獣から感染していき、それが家畜にも伝染して、それを食べた人々が次々と感染していきます。
通常はそういう感染経路ですが、このワームはスバルさんを使いネズミを集めさせます。集めたネズミは狭い場所に監禁され、食料も水も与えられず極限状態まで放置されます。その時点で病原菌の入った肉を食べさせています。
こうしたやり方は黒魔術における一種の「蠱毒」というやり方で、処方されたネズミが感染源となることでその感染力と被害は甚大なものになる事ことが保証されるのです。そのネズミをスバルさんを使って村の市場や家々の軒下などに放っています。
この疫病は大腸や小腸に寄生する非常に小さな寄生虫が原因でしたが、その時は今のような優れた薬もなく、当時の衛生環境はかなり劣悪で、便や吐しゃ物などで感染してバタバタ倒れ、感染して一ヶ月もかからずと早く亡くなっています。
また時期も悪く、始まったのが夏くらいで収束したのが冬の始まりでしたが、この病には潜伏期間もあって、冬になって流行が沈静化したにもかかわらず、発症したり、やっと治りかけていたのに冬になって免疫力が低下しているときに寒さにやられて食事も出来なくなり死ぬという二次災害のような形でも大勢の人が死んでいます。主に腸がやられますから免疫力が極端に落ちてしまい、予後がどうしてもよくないのです。
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