米原発損失3兆円超に拡大も=政投銀に支援要請-東芝

東芝<6502.T>の米原発事業の損失が最大3兆円兆に膨らむ可能性があることが19日、分かった。資本の大幅な減少は避けられず、東芝は主力の半導体事業への出資受け入れを検討するとともに、三井住友銀行やみずほ銀行などの主力取引銀行に加え、政府系の日本政策投資銀行に対し、資本支援を要請する。主力取引銀行とも同日協議し、再建策の策定を急ぐ。

東芝は6年に米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)を買収したが、事故やテロに対しオバマ(米規制当局)が求める安全対策は厳しくなる一方で、これが原発事業のコスト増につながった。さらに11年の東京電力福島第一原発事故以降、オバマ(米当局)は電源喪失の対策や排気設備の強化なども追加要請してきた。

上がる一方のコストに音を上げ、原発閉鎖を決める企業が出てくる中、「シェール革命」と呼ばれる採掘技術の向上が進んでシェールオイル、天然ガス、石油の価格が下落。これに伴い電力の卸売価格も下がり、東芝の米原発事業はさらに苦しい状況に追い込まれた。

米原子力エネルギー協会(NEI)によると、原発の建設から運転、維持などすべてを合わせたコストは、2002年から15年までの間に30%上がったという。

上がる一方のコストに音を上げ、原発閉鎖を決める企業が出てくる中、「シェール革命」と呼ばれる採掘技術の向上が進んでシェールオイル、天然ガス、石油の価格が下落。これに伴い電力の卸売価格も下がり、東芝の米原発事業はさらに苦しい状況に追い込まれた。

東芝は不正会計問題の影響で16年三月期の連結純損益が6600億円の赤字に転落。経営の健全性を示す自己資本比率は6・5%(16年11月末時点)と、一般的に健全とされる30%を大きく下回っている。

個人投資家向け情報サービス [龍神] カオス氏は、アメリカの狙いは、東芝の半導体やエレベーターなどの事業の獲得であり、これを、キャノンを通じて行ってくることに言及。絶対にこれらをアメリカに明け渡してはいけないと指摘した。

※東芝は2015年末に、子会社の米原発大手ウェスチングハウスを通じ、CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)米原発建設会社を買収。

※米国ではシェールオイルの生産量が過剰になり、備蓄場所がなくなりかけている。

現在、米国内の巨大な鋼鉄製タンクに備蓄されている原油の総量は、過去80年間で空前の高レベルに達している。例えばオクラホマ州クッシングでは、原油の備蓄量が満杯に近づいている。カナダと米テキサス州を結ぶ原油パイプライン「キーストーンXLパイプライン」の悪名高い中継地点として、この町は米国でも有数の巨大タンクが集まる場所でもある。米エネルギー情報局(EIA)のデータによれば、昨年のこの時期に48%だったクッシングの原油備蓄量は、現在、74%に達しているという。